【2015→2025】福井県の人口増減率はどう変わった?市町村別データで見る人口減少の傾向と注目ポイント

福井県の人口について調べると、「県全体では減っている」という話をよく目にします。ただ、県全体の数字だけでは、実際にどの地域でどのくらい変化が起きているのかまでは分かりません。人口の増減は市町村ごとに差があり、中心部に近い地域と、山間部・沿岸部などでは状況が違って見えてきます。
この記事では、2015年1月と2025年1月の人口を比べて、各市町村の人口増減率(%)から福井県の変化を読み解きます。数値の一覧表は別に掲載する想定で、ここでは「どこが比較的減りにくいのか」「減少が大きい地域にはどんな傾向があるのか」「このデータをどう活かせるのか」を中心にまとめます。
まず結論:今回の範囲では、すべての市町村が減少
今回の市町村別データを見ると、掲載されている自治体はすべて人口が減少しています。つまり、福井県では「増えている自治体」を探すより、減少の幅が小さい地域と、減少が大きい地域を見分けることがポイントになります。
人口減少というと一律に進んでいるように感じますが、実際には減り方に差があります。10年でほぼ横ばいに近い自治体もあれば、1割以上、地域によっては2割近く減っている自治体もあります。数字を眺めるだけでも、福井県の中で地域差が生まれていることが分かります。
減少率が小さい自治体は「踏みとどまっている」
減少率が最も小さいのは、鯖江市(-0.7%)です。10年での減少がわずかで、県内では「人口が大きく崩れていない」グループに入ります。人口が増える時代ではない中で、減少の幅が小さいことは、それだけで地域の強みになり得ます。
一般に、人口が減りにくい地域には共通点があります。たとえば、通勤や通学の生活圏として便利だったり、働く場が一定数あったり、住宅の選択肢があり子育て世帯が暮らしやすかったり、といった条件です。もちろん人口の動きは複雑ですが、「減少率が小さい」という結果は、暮らしやすさや生活圏の条件が支えている可能性を示しています。
県都・中核の自治体は「人数の減少」が目立つことがある
人口の増減を見るときは、増減率(%)だけでなく、増減数(人)も一緒に確認すると理解が深まります。人口規模が大きい自治体は、率がそれほど大きくなくても、人数としては大きく減ることがあるためです。
その典型が福井市です。増減率は-3.9%ですが、人数では-10,417人と大きな減少になっています。福井市は県内の中心であり、人口の「重心」ともいえる自治体なので、ここでの人数減は周辺にも影響しやすいと考えられます。たとえば、商圏や公共交通、医療や行政サービスの提供体制など、人口規模の変化が波及する領域は少なくありません。
「率が小さいから安心」「率が大きいから危険」と単純に決めつけず、人数の変化も含めて読むことが大切です。
県内に広がる“じわじわ減少”の層
福井県のデータを並べると、-5%〜-10%前後に自治体が多く、県内の広い範囲で「少しずつ減っている」様子が見えてきます。たとえば、坂井市(-5.2%)、越前市(-6.0%)、敦賀市(-7.6%)、小浜市(-7.7%)、あわら市(-9.0%)などがこの層に入ります。
このような“じわじわ減少”は、短い期間では目立ちにくい一方、10年で見ると確実に差が出ます。背景には、若い世代の転出、出生数の減少、高齢化の進行などが重なっていることが多く、いわば「毎年少しずつ」が積み上がった結果といえます。
福井県市町村別 人口増減率一覧(2015年1月〜2025年1月)
ここまで見てきたように、福井県では市町村ごとに人口の減り方に違いがあります。
減少が比較的緩やかな自治体がある一方で、10年間で人口が大きく減っている地域も見られます。
そこで、2015年1月から2025年1月までの人口を比較し、
福井県内の各市町村における人口増減数と人口増減率を一覧でまとめました。
出典:福井県の推計人口
減少が大きい地域は、生活条件の影響を受けやすい
減少率が大きい側を見ると、池田町(-20.3%)が目立ちます。次いで、若狭町(-16.6%)、南越前町(-15.6%)、勝山市(-14.4%)、越前町(-13.5%)、大野市(-13.5%)、美浜町(-13.2%)など、1割以上減っている自治体が並びます。
人口が大きく減る地域では、単に「不便だから」という一言で片付けられないことが多いです。通勤の選択肢、学校や病院、買い物の距離、就職や進学の動きなど、日々の生活に関わる条件が重なると、若い世代が定着しにくくなり、結果として人口の回復が難しくなります。増減率は、そうした条件の積み重ねを数字として示していると考えると理解しやすいでしょう。
このデータは何に使える?(移住・住まい・仕事の判断材料)
市町村別の人口増減率は、見るだけで終わらせるのではなく、判断材料として使うと価値が上がります。具体的には、次のような場面で役立ちます。
- 移住や住み替え:生活圏や将来のサービス維持の見通しを考える材料になる
- 住まい選び・不動産:需要の方向感や空き家リスクを考えるヒントになる
- 出店・事業計画:商圏人口や採用環境の変化を読みやすくなる
おすすめの見方は、①増減率で傾向をつかむ→ ②増減数で影響の大きさを確認する →③近隣自治体と合わせて生活圏として考える、の順番です。これだけで読み違いが減ります。
よくある質問
Q:減少率が小さい自治体は、この先も安心?
A:断言はできません。ただ、10年比較で踏みとどまっているのは事実なので、その背景(通勤圏、雇用、住宅、子育て環境など)を合わせて見ると理解が深まります。
Q:人口が減っている地域は住みにくい?
A:目的次第です。自然環境や住居費、働き方(リモートなど)によっては魅力が大きい地域もあります。数字は「判断の出発点」として使うのが現実的です。
まとめ:福井県は「減り方の差」を読むと見えてくる
福井県の2015年1月→2025年1月の比較では、今回の市町村別データの範囲ですべての自治体が減少でした。その一方で、鯖江市のように減少が小さい地域がある一方、池田町のように2割前後減っている地域もあり、県内の地域差がはっきりしています。福井市は率だけでなく、人数の減少が大きい点も押さえておきたいところです。
一覧表(別掲)を見ながら、増減率と増減数をセットで確認し、近隣自治体との関係も含めて読むと、福井県の人口動向がより具体的に理解できるはずです。